法人カードの年会費は経費処理できる?!【年会費が高くても大丈夫】

法人カードの年会費は経費処理できる?!【年会費が高くても大丈夫】

今回は「法人カードの年会費は経費処理できる?」をご紹介します。

 

法人カードの年会費は経費処理できる?

「できれば年会費は安ければ安いに越したことはないんだけど・・」「年会費を支払うくらいなら、個人のカードを使っておきたい」というのが経営者の方の本音でしょう。法人カード選びにおいて、年会費の安さは審査の通りやすさに次いで気になるところです。(参照:【必見!先輩経営者の法人カード選び方5選】)

しかし、法人カードの年会費は経費処理できますので、交通費や公共料金と同様にそこまで注意を払い過ぎる必要がありません。経費処理の方法や注意すべきポイントを見ていきましょう。

すわ一大事でござる!法人カードを作るにも年会費が掛かるとな・・。吝嗇家(ケチ)で名を馳せた拙者としては、壱銭足りとも身銭を切りたくはないのですが、何か良き解決方法はござらぬものかのう。
年会費なんぞ気にしておっては、大きな仕事はできぬものよ。年会費を気にする暇がござれば、年会費を経費処理する方策を教えて進ぜようぞ。経営者が大切にすべきは目先の利益よりも、損して得取れの精神じゃ!

 

法人カードの年会費は経費処理できます

法人カードの年会費は原則として経費として処理することができます。また、法人カード本体の年会費のみならず、旅行保険などの付帯サービスでの年会費も原則として経費で処理することが出来ます。

https://twitter.com/sap0224/status/925740064570671109

しかしながら、全てのケースで法人カードの年会費が経費処理できるというわけではありません。法人カードの主な利用目的が事業用の目的ではなく、プライベートの利用が目的だった場合は経費処理できなくなる可能性があります。

具体的に年会費が経費で処理できるケースと処理できないケースを見ていきましょう。

年会費が経費で処理できるケース

カードの利用目的が主に下記のように事業で利用するのが明確な場合は法人カードの年会費を経費処理することが可能ます。

  • 事務用品の購入
  • 取引との接待交際費
  • 商品の仕入れ
  • 事務所の修繕費
  • 市場調査のための旅費交通費
年会費が経費で処理できないケース

カードの利用目的が主に下記のように事業で利用していないのが明確な場合は法人カードの年会費を経費処理することが難しくなります。

  • 家族、友人での外食費
  • コンビニやスーパーなどの食品などの購入
  • 娯楽費
  • プライベートな旅行のホテル宿泊代などの旅行代金

事業用以外で支出したものは経費として認められません。そのため、いくら「法人カード」と名前がつくカードであっても、プライベートの支出が多いカードの年会費を経費で落とすことは認められません。

法人カードは原則として事業用での利用を目的として発行されているカードです。事業用の支出で法人カードを利用している場合は、年会費を全額経費として処理することができます。

ただし、法人カードでも主にプライベートで利用している場合は経費処理できなくなります。「月に1~2回程度、プライベートで法人カードを利用した」という場合は問題になるケースは少ないですが、「法人カードの利用の半分以上をプライベートで利用した」という場合は税務署から指摘される可能性が高いです。

(※利用頻度については担当税理士や税務署職員によって見解が異なりますので、明確な答えはありません。)

法人カードはあくまで事業目的で利用することを心掛け、プライベートでクレジットカードを利用する場合、個人のクレジットカードを利用するようにしましょう。

 

年会費が高いほど、節税効果が出ます 

法人カードの場合はプライベート用のクレジットカードとは異なり、年会費を全額経費処理できます。そのため年会費が多少高く感じても、30~40%程度は経費で落とせるために実質的な負担は少なくなります。

例えば年会費2万円の法人カードの場合(法人税が30%と仮定)

  • プライベート用のクレジットカードの場合   ⇒実質負担額が2万円
  • 法人カードの場合⇒年会費2万円×負担率70%=実質負担額1.4万円

 

となり、プライベート用のカードと比較して、法人カードの場合6千円の節税効果があります。そのため、クレジットカードの優待や特典を活用したい方は、プライベート用のクレジットカードよりも法人カードでランクの高いカードを持つようにした方がお得になります。

 

勘定項目は「支払手数料」で計上しましょう

法人カードの年会費を経費で処理するには、勘定項目「支払手数料」「諸会費」「雑費」で計上されるケースが多いです。具体的に勘定科目の内容について確認します。

  • 支払手数料・・銀行の支払手数料や売買や仲介手数料
  • 諸会費・・所属している組合や団体に対して支払う会費
  • 雑費・・そのほかの勘定科目に属さない費用や一時的な費用

 

法人カードの年会費はいずれの勘定科目で処理しても問題はありませんが、一番おすすめしたい勘定科目は支払手数料」です。支払手数料は原則課税取引でなおかつ、勘定する科目も多くありませんので、管理の面では便利です。

諸会費は不課税取引になるケースもあり、法人カードの年会費の他に諸会費の対象となる勘定科目があった場合、税抜・税込の区分が面倒になったり、経理上のミスを引き起こす原因となったりすることがあります。

雑費は内容を問わずに使える一見便利な勘定科目なのですが、使途不明金が多くなりがちで、税務署の指摘を受けやすい勘定科目のため、避けた方が無難です。

また特定の勘定科目にこだわらず、自分で勘定科目を作成しても問題はありません。支払手数料ではわかりにくい!という場合は例えば「法人カード年会費」や「クレジットカード年会費」という勘定科目を新たに作成しても大丈夫です。

複数枚の法人カードを保有する方で年会費の支払いが多くなる場合は、既存の勘定科目とは別の勘定科目を作成するのも一つの手です。

 

法人カードの年会費を経費処理する際の注意点とは?

法人カードの年会費を経費処理する場合は、以下の2点に注意してください。

  1. 勘定科目は統一する
  2. 法人カードの年会費は消費税の課税対象

こちらをそれぞれ具体的に見ていきましょう。

勘定科目は統一する

勘定科目は一度決めたら毎月、毎年同じ勘定科目を使い続けるようにしましょう。毎年同じ勘定科目で統一することで、年ごとの比較がわかりやすくなるためです。

例えば法人カードの年会費を1年目に「雑費」で処理した場合は、2年目以降も「雑費」で処理した方が年ごとの決算を見たときに分かりやすくなります。

特に注意すべきなのがクレジットカードを2枚以上保有しており、年会費を複数回支払う必要がある場合です。この場合は特に同一の勘定科目で仕分けをするように心掛けてください。

具体的には、最初のカードを「支払手数料」で計上したのに、2枚目のカードを「雑費」で計上したというケースは避けてください。帳簿の管理が困難になって比較ができなくなる他、税務署から指摘が入る可能性もあります。

法人カードの年会費は消費税の課税対象

法人カードの年会費は課税仕入れに該当し、すべて消費税の課税対象です。そのため、「課税取引の設定」を忘れずにしましょう。

また、年会費が全て課税対象になるというわけではなく、あくまで法人カードの年会費がクレジットカード会社からサービスを受けるために必要なため課税仕入れに該当するという点は注意してください。

組合の年会費や任意団体の年会費、一般社団法人の年会費などは非課税となるケースがあります。非課税と課税の混同をしないように気を付けましょう。

 

各法人カードの年会費はこちら

カード名 年会費 追加カード年会費 審査の通りやすさ
オリコゴールド 2,200円(税込)
※初年度無料
法人代表者:無料
個人事業主:発行不可
★★★★★
オリコスタンダード 1,375円(税込)
※初年度無料
1,375円(税込)
★★★☆☆
三井ゴールド 11,000円(税込) 2,200円(税込) ★★☆☆☆
三井クラシック 1,375円(税込) 440円(税込) ★★★☆☆
JCBゴールド 11,000円(税込)
※初年度無料
3,300円(税込)
※初年度無料
★★★☆☆
JCB一般 1,375円(税込)
※初年度無料
1,375円(税込)
※初年度無料
★★★★☆
amex-business-goldアメックスゴールド 36,300円(税込)
※初年度無料
13,200円(税込) ★★★★☆
アメックスビジネス 13,200円(税込)
※初年度無料
6,600円(税込) ★★★★☆
ダイナースクラブ 29,700円(税込) 無料 ★☆☆☆☆
セゾンプラチナ 22,000円(税込) 3,300円(税込) ★★★★☆
UCゴールド 11,000円(税込) 2,200円(税込) ★★☆☆☆
UC一般 1,375円(税込) 1,375円(税込) ★★★☆☆
ライフゴールド 2,200円(税込)
※初年度無料
2,200円(税込)
※初年度無料
★★★☆☆
ライフビジネス 無料 無料 ★★★★☆
ビジネクスト 無料 無料 ★★★★☆

 

まとめ

今回は法人カードの年会費を経費処理する際のポイントや注意点について紹介してきました。

法人カードの年会費を経費処理するポイント

  • 法人カードの年会費は経費として処理できる
  • 事業用の専用カードとしている場合のみで、プライベートの個人カードは不可
  • 勘定科目は「支払手数料」が最もおすすめ
  • 法人カードの年会費は消費税がかかる課税取引である

法人カードは年会費が高額な場合も多いですが、事業用目的で利用しているのであれば全額経費で処理することができます。法人カードの年会費は節税効果もありますので、適切な利用方法で、経費で処理していきましょう。

 

法人カードオススメ番付

  • 総合バランス番付/価格・ポイント・サービスのバランスで選ぶなら
  • とにかく安く番付/年会費・追加カードの安さ重視で選ぶなら
  • コスパ還元番付/月の使用額が100万円を越えるなら
  • ステータス&付帯サービス番付/持ってるだけで惚れる!カッコ良さで選ぶなら
  • 審査に通りやすい番付/運営者の個人的な好き嫌いで選ぶなら

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